英語あれこれ: 不定の数が入っている表現

n-th
i-th
j-th
k-th
ここに挙げたとおり、「n番目の」「i番目の」「j番目の」「k番目の」あたりの言い方をよく見る。でも、もちろん何の英字を使っても構わない (このことは、以下のどの表現にも当てはまる)。
n-ary unary, binary, ... の一般化。「n項演算子」とか「n項関係」とかの「n項」のこと。
n-fold 「n倍の」「n重の」「n要素からなる」。データをn分割して、「(n−1)個のデータセットで学習して、残りの1個のデータセットでテスト」を、テスト用のデータセットを変えながらn回やってみて、n回の学習精度を平均する、といったクロスバリデーションは、n-fold cross validation ですね。twofold とか threefold あたりは、普通の辞書にも載っている。
n-gram unigram, bigram, trigram, ... の一般化。検索など自然言語処理で使われる。
n-best 一番良いものだけでなく上位のn位までのものを、出力したり、(探索対象の) 候補として残しておいたりするときに、n-best という言い方を形容詞として使う。つまり、ビームサーチの文脈であれば、nはビーム幅である。
n-tuple n個組。そのままカタカナで「nタプル」とも言う。集合とは違って、順序に意味があり、n個の要素の型はばらばらでよい。リスト形式で表すことも多いが、リストのようなデータ構造を指しているのではなく、論理的な概念である (もちろん、タプルを表すデータ型が実装されていることも多いけれど)。n=2なら pair または double で、n=3なら triple または triplet である。
p-adic p進数 (p-adic number) とかp進体とかの「p進」。prime の p をとって、p という文字を好んで使うようだが、使う文字は別に p でなくてもよい。副詞形にして p-adically closed などとも使うみたい。
n-pronged two-pronged (二股の、二方面の)、three-pronged (三又の、三叉の) などの一般化。まあ、滅多に使わないとは思うが。
n-tier 「n層の」「n階層の」。システム・アーキテクチャの文脈で出てくる。
top-n 素直に、「(たくさんあるもののうちの) 上位 n 個の」と考えれば、大抵の場合は意味が通る。が、top-n error rate といった用例だと、「答えの候補を n 個まで出力させて、その n 個の中に正解があれば問題に正答したとみなすことにする」という前提があって、「そうやって算出した誤り率」のことを指していたりすることがあるように思う。つまり、「上位 n 位までを考慮しての誤り率」とでも訳すべき事例。もうちょっと手短に訳したいが、何か良い表現はないかな……?

なお、上記のように n といった不定の数を使う表現ではなくて、特定の数に対応する具体的な単語をまとめて知りたい場合には、「ワン、ツー、スリーだけでない――英語の様々な数の表現」という記事が参考になる。